社内報 第0038号
言葉の逃げ道 2004.12.01 発行
「口は災いの元」「雄弁は銀 沈黙は金」
揉め事を起こさないようにするには、黙ってるのが最良の策である。
古くから先人達は、「無言の知恵」を教訓として後世に残し、我が社でも痛感を通り越し、
実被害を受けるほど、言葉と言うのは便利な反面、危険が付き纏うものです。

しかし、発言が不可避な場面は数限りなくあり、そんな中、危険回避、自己防衛的に
言葉は、そして、それを使役する我々は進化を続けてきました。
今回は、取り扱いに苦慮した結果生み出された「言葉の逃げ道」をバリ商事が列挙し
新たな「言葉の逃げ道」の創造にまで到達したいと思います。

「言葉の逃げ道」には幾つかの種類があり、
その一つに、言葉を難解にして、煙に巻く手法があります。
これを巧みに活用しているのが、政治の世界です。

「特定業者への随意契約による発注、公的資金四億五千万投入。」
こんな文言があったとします。これを簡単に言えば、
「買い物をする時、どの店が一番安いかを全く考えず
 国民が血ヘドを吐きながら納めている税金を、知り合いの店で
 四億五千万円も使っちゃった。テヘ。」となります。

これだけの金額を競争入札にせず、随意契約に出来る時点で
組織ぐるみの犯罪であり、少なからず特定業者からのキックバックが
あろう事は、容易に推測できるものの、言葉が難解な余り、
被害者である我々 国民には、実感が沸かないのです。

「言葉の逃げ道」の二つ目として、都合の良い表現に変えてしまう方法があります。
政治の世界でも「血税」を「公的資金」とし、「犯罪」を「汚職」とするなどが挙げられますが
これが得意なのは、伝達の速さで新しい造語を味方に付ける若者ではないでしょうか?
「援助交際」は ただの「売春」ですし、「親父狩り」は 「強盗傷害」で、どちらも犯罪です。

警察が、「暴走族」の名称を「珍走団」に変えようとしたなんて逸話もあるほどです。
「暴走族 初代ヘッド」にはなりたいものの、「珍走団 第一亀頭」にはなりたくありません。
話が反れましたが、このように犯罪を美化、正当化し、罪の意識を希薄にさせているのも
「言葉の逃げ道」が持つ負の力だと思います。

「言葉の逃げ道」の三つ目は外国語や、それをベースにした造語を使う手法です。
とかく、角が立つ日本語も外国語にすると、聞こえ方が格段に変化します。
ペットの世界でも「雑種」と言っていたものを「ミックス」と言うそうです。ちょっと、可愛いです。
「皿盛り」も「ワンプレート」と表現し、「昼飯食べ放題」も「ランチバイキング」となれば
お洒落に聞こえてなりません。

「言葉の逃げ道」を列挙する過程で、中にはネガティブな用法もありはしましたが
本来「言葉の逃げ道」とは、会話を円滑にし、対人関係を良好に保つ人間の英知のはずです。
「八方美人」は「気配り上手」になり、「いい加減」は「おおらか」になる・・・。
「言葉の逃げ道」は、正に魔法のフィルターとも言えます。

たった一つの言葉で、その人の勇気を奮い起こし、満身創痍の人間を再び立ち上がらせる…。
「言霊(ことだま)」と言う表現が今も存在するには、それなりの意味があると思うのです。
そんな「言葉の逃げ道」を利用し、バリ商事も新たな言葉を生み出したいと思っております。

まず、脱毛で苦しんでいる人たちを支えてきた「カツラ」。
嘲笑しながら「ヅラ」などと呼ぶ人が居ますが、バリ商事は、これを
「ウィッグ」と呼ぶことにします。
続いて、自毛に人口毛をくくりつける「増毛」ですが、これを
「エクステンション」…もっとお洒落に「エクステ」と呼びます。

脱毛症で苦しんでいる人たちへの偏見や差別を無くすためにも
バリ商事…特に、自身も同じ心の傷を持つバリ社長 中島尚樹は
この二つの呼称を、強く推奨して行きたいと思っております。

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