社内報 第0023号
携帯電話に物申す 2003.05.02 発行
国民の3人に2人は持っていると言われる携帯電話。
その普及は目覚ましいものがあります。
21世紀の必須アイテムとして若者に定着し、
それなしで外出すると気が気ではない筈。
携帯電話のない生活を終え帰宅。
急いで着信を確認すると、履歴が0件だった経験は
誰しもが持つものです。

長引く不況をものともせず、
発展を続ける携帯電話ですが、そこには当然
公共の場でのマナーと言うものがあります。
それは今更論じるまでもありませんが、
今回は、そんな一見便利なように思えるツールが
我々から奪った財産と携帯電話そのものに対して、
バリ商事が遂に噛み付きます。

便利になったが故に失ってしまった我々の財産は、携帯電話がなかった時代を思い出せば
お分かり頂けると思いますが、その一つは電話の受け答えが不得手になった点でしょう。
当時、男性が愛する女性の自宅に電話するのは一種の罰ゲームでした。
家族の誰かが電話口に出るわけですが、それが相手の父親だと腹を括らなければなりません。
「夜分遅くに申し訳ありません。私○○と言う者ですが、○○さんは居らっしゃいますでしょうか」

そうやって気付かぬうちに、夜遅い場合は詫びる事。自分が誰であるかを明らかにする事など
異性の家族に対する誠意と異性に対する愛の下、受け答えの技術を身に着けていくのです。
「私…誰だか分かる?」
誠意のかけらもない第一声に冷や汗をかかなければならないのは、携帯電話の普及が原因です。

また”携帯”と言う利便性は、人を堕落させました。
デートの約束をする時も「近くに行ったら電話する」の一言で片が付き、計画性の欠如を招きます。
待ち合わせの場所で彼を2時間も待った。そんな美談も今後、二度と聞かれる事はないでしょう。

携帯電話は様々な付加価値を増やし続けてもいます。その一つがメールではないでしょうか?
しかしながら、このメールと言うのが厄介な代物で、時と場所を選ばずに流れ込んできます。
気だるい朝を愛する女性と迎えたその瞬間にもメールは、無神経に飛ばされてきます。
それは女性の友人からのメール。「おはよう。今から自動車学校行ってくる。」
勝手に行きなさい。そして卒検 落ちなさい。

謝罪のメールに不愉快な顔文字を乱用するくせに、メールにはそれなりのルールがあるらしく、
送られて来たメールに対して、返信しないとマナー違反となるようです。
しかしその行為が、返信メール入力の間 放置されている周囲の人間に対してのマナー違反です。
「送り先は男だったりして」と周囲の人間を疑心暗鬼にまでさせる恐ろしいメール。どうでしょう?

便利である為に引き起こされる副作用、そして失われていくマナー。
これらは携帯電話を使用する我々の意識に拠る所が大きく、
各自がしっかりと肝に銘じていれば生じない問題ですが、携帯電話の闇はもっと深いのです。

メール、カメラ、インターネット…。様々な機能を搭載しながら、未だに解消されない欠点。
それが不安定な電波の送信、受信です。
女性との携帯電話を使った会話でも、勇気を出して赤ちゃん言葉を使っている最中に突然切れ、
急いで掛けなおすと、向こうでも同じ動作をしているのか、話し中になり、
やっと繋がったかと思いきや、どちらの携帯電話が切れたのかで紛糾します。

移動通信業界で日夜、新機種の製作に勤しみ
苦労されている方々に言いたい…。
画面が何万画素になろうと、
着信音が何和音になろうと、電波が届かない以上
それはカメラ付き携帯電話ではなく
電話が出来るカメラです。

マッサージ機能のシート。車内で洗濯が出来て、
ミサイルまで発射する車が発売されたとします。
しかし、その車にエンジンが付いていないのなら、
誰も買いません。
まず、基本が何であるのか?
それをよく考えて技術革新を進めて頂き、
近い将来、電波の表示が7本くらい立つ画面を
心待ちにしています。

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